モーツァルト兵庫駅ナカ小規模保育園
スタッフブログ
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『福祉プロフェッショナルリズム ~わらべうたの効果について~』
2021年3月22日(月曜日)
モーツァルト兵庫駅ナカ小規模保育園では令和2年度の福祉プロフェッショナリズムの追求として『わらべうたの効果』について研究しています。
『わらべうた』は、昔から子どもたちに歌い継がれてきた伝承遊びであり、わらべうたを保育に取り入れることが子どもたちの情緒の安定や言葉の成長につながることを意識して一年間保育をしてきました。今回は、一年間取り組んだわらべうた遊びをご紹介します。
□0歳児 あさひ組
《安心できるために》
○いっぽんばし こちょこちょ
○だいこん一本
〇ゆすってゆすってゆすらんめ
《楽しく過ごす時》
○おっきゃがりこぼし
○うまはとしとし
《雨が降ってきたら…》
○ぽっつんぽつぽつ
〇0歳児 あさひ組のエピソード
0歳児あさひ組は、初めて保護者と離れる不安から泣いてしまう姿が多く見られます。保育士が抱いて、目と目を合わせてわらべうたを歌ったり心臓の鼓動と同じリズムで優しく体に触れたりしながら歌うと、次第に落ち着いて笑顔が見られるようになりました。
遊びの中で保育士が子どもの両手を握って『いっぽんばしこちょこちょ』のわらべうたを歌っていたある日、部屋で遊んでいる子どもたちを見ると、子ども同士が向かい合って両手を握りながら“こちょこちょ”と遊んでいました!!
0歳児でも子ども同士が自然に遊んでいたことと遊びの中にわらべうたがあることがとても嬉しく、微笑ましかったです。
また、『だいこん一本』のわらべうたを歌っている時は、他の子どもたちも興味を示し、いつの間にか部屋にいるお友達全員が“だいこん”になりたくて、ごろんと横になっていました。クラスで一体感を感じることができるわらべうただと感じました。
□1歳児 ひかり組
《設定保育で楽しむために》
○だいこん一本
○この豚ちびすけ
《元気になるために》
○いたいのいたいのとんでけ
○あいにさらさら
〇1歳児 ひかり組のエピソード
1歳児ひかり組は、午前中の決められた時間の中でわらべうた遊びを楽しみました。『この豚ちびすけ』というわらべうたを初めて取り入れると、目をキラキラさせて興味を示しました。指をつままれる楽しさを味わおうと、いつの間にか保育士にわらべうた遊びをしてもらうために順番を待つ姿が見られました。
『だいこん一本』のわらべうたは、0歳児クラスから取り入れているため、遊び始めると自分から保育士のそばに来て横になり、くすぐられることを期待する姿が見られました。とても可愛いかったです。また、1歳児クラスになると、楽しいことを友達や人形にもしてあげようとする気持ちが芽生え、寝転んでいる友達や人形を寝かせて、わらべうたを歌いながら保育士がするようにくすぐって遊ぶ姿も見られました。
転んだり痛みを感じたりした時には、元気になるために『いたいのいたいのとんでいけ』や『あいにさらさら』を歌うと、痛みを飛ばすように手を添えたり痛みを飛ばす様子を見て喜んだりすることができました。わらべうたは、言葉のおまじないの効果もあるようです。
□2歳児 にじ組
《水分補給に誘い掛けるために》
○お茶を飲みにきてください
《活動を楽しむために》
○なべなべそこぬけ
○あがりめさがりめ
〇かごめかごめ
《一対一のかかわりを楽しむために》
〇うしろにいるのはだれかな
〇ボートこぎ
〇おすわりやっせ
〇2歳児 にじ組のエピソード
2歳児クラスになると、子ども同士で自然にわらべうた遊びをする姿が見られるようになります。『いっぽんばしこちょこちょ』よりも『なべなべそこぬけ』や『かごめかごめ』のようなルールがあって複数人で遊べるわらべうたの方が楽しいようです。二人組になって手をつないで歌ったり複数人が輪になってわらべうたを楽しんだりすることで満足できるようですね。
2歳児クラスのわらべうたの取り組みは、お友達を待つ少しの合間にも『なべなべそこぬけ』や『かごめかごめ』を楽しみました。玩具の片付けに時間がかかっているお友達を待つことが楽しい時間となることで、片付けにも力が入るようです。
他にも『うしろにいるのはだれかな』や『ボートこぎ』、『おすわりやっせ』等の一対一でかかわりを楽しむわらべうたも取り入れると満足そうにする姿が見られました。
福祉プロフェッショナリズムの追求として『わらべうたの効果』を研究し、全職員で取り組みました。その結果、0歳児クラスでは、言葉を獲得する時期にわらべうたを取り入れたことで一緒に歌おうとする姿が見られ、発語に繋がりました。また、1歳児クラスや2歳児クラスでは、お友達同士でわらべうたを楽しむ姿が見られ、他児とのコミュニケーションや少しの時間を楽しむ姿が見られるようになりました。
わらべうたの効果は絶大でした!わらべうた遊びを通して子どもたちの情緒の安定や言葉の土台づくりを大切にし、子どもたちが毎日楽しく園に通ってもらえるように日々努力していきたいと思います。